訪問着(ほうもんぎ)とは
▼訪問着

“訪問着”という名称は、西洋の“Visiting Dress”(ヴィジティング・ドレス/昼間の礼装、社交着)を訳した言葉で、開国後に上流階級の女性の社交着物として広まりました。
大正時代には日本橋三越が振袖や留袖より気軽な社交服として「訪問服」の名で売り出し、他のデパートもこぞって「訪問服」を販売。
現代の“訪問着”の名称が広まる一因となったと言われています。
かつては紋を入れるのが一般的でしたが、現在は一つ紋にしたり、紋を省略したりすることもあります。
逆に紋が入っていると、色留袖と同格の準礼装となります。
◆どこへ着ていく?
訪問着は最も着ていく場を選ばないと言ってもいいでしょう。 親族(兄弟姉妹や孫でも可)や友人の結婚式はもちろん、各種パーティや子供の七五三や入学式・卒業式の付き添い、お茶やお花の会、結納などほとんどの場面に対応できます。もちろん、観劇やコンサートなどの気軽なお出かけに着ていくこともできます。
◆訪問着の特徴
留袖と違って上半身にも柄があり、肩や袖、裾にかけて縫い目を渡って模様が描かれる“絵羽模様”となっています。付け下げとの違いは、裾の裏地が“共八掛け”といって表地と同じ生地で仕立ててあれば訪問着です。